「ファッションが好き」
「コーディネートを考えるのが得意」
パーソナルスタイリスト®を目指すうえで、
そんな感覚は大切です。
しかし、お客様の服を選ぶ仕事には、
センスだけでは足りません。
相手の悩みや理想を引き出し、
希望に合う服を理由とともに
提案する力が求められます。
センスだけでは決められない
友人から
「食事会に着ていく服を選んでほしい」
と相談されたとします。
流行のワンピースを
勧めたくなるかもしれませんが、
昼か夜か、仕事関係か家族との会食かで、
ふさわしい装いは変わります。
予算や体型の悩み、普段履く靴も人それぞれ。
おしゃれに見える一着が、
その人にとって着やすく
心地良い服とは限りません。
👗 先に知りたいのは服以外のこと
パーソナルスタイリスト®が確認するのは、
色やデザインの好みだけではありません。
✅ どこへ着ていくのか
✅ どんな印象に見せたいのか
✅ 予算はいくらか
✅ 手持ち服と組み合わせたいか
こうした条件を整理することが、
本人の「似合う」と「なりたい」を
両立させる第一歩です。
自分の好みを押しつけない姿勢も欠かせません。
本音は質問から見えてくる
例えば、お客様から
「細く見える服が欲しい」
と言われた場合。
その言葉だけで探すと、
本当の希望を見落とすことがあります。
「写真に写るときのお腹まわりが気になる」
「仕事で人前に立つ機会が増えた」
など、気になる理由はさまざまです。
だからこそ、
何が気になるのかを丁寧に確かめます。
当協会の買い物(ショッピング)
同行サービスでも、
事前に好みや予算を確認し、
当日はカウンセリングを行ってから
服をご提案しています。
💬 質問は答えを決めつけない
「体型を隠すなら大きめの服ですね」
と決める前に、
「どんな場面で気になりますか?」
「着心地で譲れないことはありますか?」
と尋ねてみます。
写真ならトップスの丈やシルエット、
人前に立つ仕事なら立ち姿の印象も考えます。
答えを急がず、
相手の言葉を整理することが聞く力です。
聞いた内容を服に変える
聞いた希望を「色」「素材」
「シルエット」「価格帯」など、
具体的な服選びに落とし込むのが提案力です。
例えば「きちんと見せたいけれど、
堅い印象にはしたくない」という希望なら、
ジャケットだけが正解ではありません。
柔らかな素材のセットアップや、
きれいめなブラウスとパンツも候補になります。
さらに試着で丈や動きやすさを確認し、
手持ち服との組み合わせを考えることも大切です。
複数の選択肢を比べながら、
お客様自身が納得して選べるよう支えます。
✨ 理由まで伝える
提案するときは、
「似合います」だけで終わらせず、
選んだ理由を伝えましょう。
✅ 顔まわりが明るく見える色だから
✅ 手持ちのボトムスにも合わせやすいから
✅ 会食後も普段着として使えるから
✅ 予算の中で優先順位を付けやすいから
✅ 着回しやすく購入後の出番を増やせるから
理由がわかれば、お客様は購入後も
自分で服を選びやすくなります。
価格の高さではなく、
目的や暮らしに合うかどうかが判断の軸です。
聞く力が提案を変えていく
パーソナルスタイリスト®は、
服を見る目だけでなく、
人を理解する目を持つ仕事です。
相手の悩みを受け止め、選択肢を示し、
自信を持って着られる一着へつなげます。
当協会は東京都渋谷区代官山町を拠点に、
パーソナルスタイリスト®の育成や
検定などを行っています。
養成講座では、スタイリングの知識だけでなく、
コミュニケーションやカウンセリングも学び、
現場で役立つ提案力を磨きます。
松屋銀座でのファッションコンサルティングや、
光文社「STORY」と連携した講座なども、
学びと実践を結ぶ取り組みの一つです。
「センスには自信があるけれど、
仕事として何を学べばよいのだろう」
と感じている方は、服の知識に加えて、
聞く力と提案力にも目を向けてみてください。
講座や検定の内容もぜひご確認ください。
